メタセコイアの並木道へのくるま旅 |
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このくるま旅の記録は、オートキャンパー誌の日本列島くるり旅日記に投稿して、2019年2月号に掲載された記事に、文章や写真などを追加して作成したものです。
さて、今回は「メタセコイアの並木道へのくるま旅」。
メタセコイアの並木道は奥琵琶湖の西岸からマキノ高原に向かう滋賀県道287号にあります。約500本のメタセコイアが2.4kmに亘って、直線道路の両側に立ち並ぶ美景ロードです。話には聞いていましたがまだ行ったことが無かったので、この紅葉シーズンに出かけることにしました。その他、海津大崎の大崎寺、彦根城の玄宮園、多賀大社の境内ライトアップ・神あかり、近江八幡の八幡堀などを観光してきました。
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□2018.11.14(水)□ 【トイレが見当たらない】 |
昼食のおにぎりを用意して、自宅を10時15分に出発。いつものように夫婦二人旅。1泊目は高島市農業公園マキノピックランドを予定している。ここは「マキノのメタセコイア並木を守り育てる会」が公式ホームページで、メタセコイア並木の駐車場として利用するように促している施設。
まずは道の駅・立田ふれあいの里へ向かう。1時間半ほどかかって到着した。新鮮野菜をお値打ちに販売しているが、着いた時間では残り少なかった。最終日はここで車中泊し、その新鮮野菜を購入して帰宅する予定にしている。昼食にしようと思ったが少し時間が早いので先へ進むことにした。 |
道の駅・月見の里南濃へ向かう。12時12分に到着。昼食といつもの昼寝を20分。これで午後の睡魔は寄せ付けない。農産物直売所へ。柿とみかんを豊富に販売している。道の駅のある海津市南濃町は岐阜県で唯一のみかんの生産地。収穫後貯蔵庫に保管され、酸味が抜けた年明け頃から南濃みかんのブランドで出荷される。この時期に販売しているのは別品種の早生みかん。そのみかんを1袋購入した。 |
みかん販売 |
道の駅
パレットピアおおの |
道の駅・パレットピアおおのへ向かう。ここは7月11日にオープンしたばかり。訪問記念スタンプを押すために寄ることにしていた。40分で到着。特徴的なのは建屋前の大きな円形の芝生広場。周りを囲むように屋根付きの遊歩道があり、所どころにテーブルと椅子が設けられている。子供連れでのんびり過ごすのに最適かな。スタンプを押してすぐに出発。ここは出入口が北と南にあり、南口から出ると道路に中央分離帯あるので岐阜方面にしか行くことが出来ない。私は失敗しました。 |
マキノピックランドに行くには少し遠回りになるが、日帰り入浴ができる国民宿舎つづらお荘へ向かう。15分も行くと道の駅・池田温泉があった。すぐ近くに温泉施設もあるようだ。日帰り入浴できるのかな。入浴出来るなら遠回りしなくて良いのでありがたい。
道の駅で聞いてみようと寄り道。でも休館日だった。それでも誰か居ないかなと奥へ行くと女性スタッフが休憩所を掃除していた。尋ねると日帰り温泉の施設は二つあるが、新館はお休みで本館が営業しているとのこと。急きょ予定を変更してここで入浴することにした。泉質はヌルヌル感の凄くあるアルカリ性単純温泉。つまり美人の湯と称される温泉だ。本当にいい湯だった。でも女風呂は日帰り旅行の観光バスの乗客とと一緒になってしまい大混雑だったらしい。16時に出発。 |
池田温泉・本館 |
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マキノピックランドへ向かう。途中にあるフレンドマート山東店で弁当と総菜を購入する。この地方は平和堂系列のスーパーが実に多い。ここから1時間くらいか、滋賀県道287号のメタセコイアの並木道に入った時は、すでに日が落ち樹木の黒い姿だけが整然と並んでいる。
マキノピックランドへ17時50分に到着。駐車場には4台ほどが止まっている。ここで困ったことが発覚した。トイレが見当たらない。ネット情報では駐車場入口付近にトイレハウスがあった。でもそれらしき場所は工事用の塀で囲まれ、トイレハウスは既に取り壊されているようだった。 |
マキノピックランド |
道の駅・マキノ逢坂峠なら15分くらいで行ける。移動しようかとも考えたが他にもトイレがあるかもしれないと思いなおし、懐中電灯を片手に周辺を探索。果たしてセンターハウス裏に仮設トイレを見つけた。仮設トイレは汚いとのイメージがあるが、このトイレはとても清潔でおまけにシャワートイレまで備えられている。
安心したら急にお腹がすいてきた。アズサに戻り早速に夕食。夕食後に夜のメタセコイア並木の写真を撮りに車外に出たらクルマはアズサ1台だけになっていた。 |
□2018.11.15(木)□ 【台風21号の影響】 |
6時に起床。日の出前と日の出後に並木の写真を撮りに行く。それから炊飯をして朝食。昼食のおにぎりも用意する。8時40分に今度は妻と2人で並木道を散策。もう多くの人が訪れている。マキノピックランドにはグラウンドゴルフ場も併設されていて、こちらにも多くの人が集まりプレーを楽しんでいた。センターハウスで柚子を購入。10時40分に出発。 |
ピックランドの朝 |
メタセコイアの並木道 |
メタセコイアの並木 |
メタセコイアの並木道 |
「新・日本の街路樹
百選」選定の碑 |
大崎トンネル通行止め |
メタセコイアの並木道をもう一度ゆっくりと往復してから海津大崎の大崎寺に向かう。
海津大崎の湖岸道路の入口に、工事による通行止めの案内看板。地理不案内で理解できなかったので行けるところまでとそのまま通過する。少し行くとトンネルの入り口に通行止めの工事柵が見える。工事柵の案内看板には「週休2日チャレンジ型工事」と書かれている。
何だろう。帰宅後に調べてみた。滋賀県のホームページに「建設産業においても、ワーク・ライフ・バランスを促進するために、建設工事現場において完全週休2日制を採用できる工事を発注することで、誰もが働きやすい職場環境づくりを目指します。」とあった。これも働き方改革の一環なのかな。
ところで大崎寺はその工事柵のその手前にあった。良かった。11時に到着。寺院は階段を上がった小高いところにある。上って行くと目の前に湖面輝く琵琶湖の眺めが飛び込んできた。本堂を参拝。本堂の軒先に掛けられた大崎観音と書かれた大きな赤い提灯。紙が大きく剥がれて無残な状態になっている。
寺務所で御朱印を頂いた。さらに奥へ進むと展望所があるらしい。寺務所で聞くと3分くらいとのこと。狭い道を行くと折れた木が道をふさいでいる。回り込めば通れそう。これを見て思い出した。9月4日に関西空港に浸水被害をもたらした台風21号。この地方にも大きな被害が出たと聞いている。この倒木も傷んだ赤い提灯もその影響かな。あの無残な状態も何となく納得した。展望所からは正面に竹生島を見ることが出来る。 |
大崎寺参道 |
大崎寺からの眺め |
大崎寺本堂 |
展望所への小道 |
展望所より・竹生島 |
展望所にて |
小道から見た本堂 |
12時に出発。道の駅・塩津海道あぢかまの里へ向かう。20分で到着。ここで昼食と昼寝。14時に出発。道の駅・湖北みずどりステーションへ向かう。17分で到着した。
このあたりの湖岸は遠浅でヨシなども多く茂り水鳥が集まって来るので野鳥観察に適している。湖岸では多くの人がカメラを構えていた。道の駅の隣には環境省が所管する琵琶湖水鳥湿地センターがある。有料施設だけれど無料の展示室もあり、そこだけを見学して来た。
道の駅に戻り、特産品コーナーで煮玉子と生椎茸を購入した。14時50分に出発。
日帰り入浴施設のバーデあざいへ向かう。ここは温泉博士が利用できる。ナビに狭い道を案内されて行けるのかなと心配したけれど35分で到着した。 |
道の駅・湖北みずどりステーション |
琵琶湖水鳥湿地
センター・無料展示室 |
バーデあざい |
内湯は浴槽の底にSGE石を敷き詰めた白湯風呂と人工炭酸泉風呂。露天風呂もあるが、ここにも台風21号の影響があり利用中止になっていた。のんびりと入浴して16時55分に出発。
バーデあざいの女性スタッフに教えてもらったフレンドマート浅井店へ向かう。8分で到着。スパ鍋に使う塩昆布などを購入した。スパ鍋とは少なめの水でスパゲティを茹でる。茹であがる少し前のまだ水分があるうちに、生椎茸やキャベツなどの野菜を蓋がやっとできるくらい山盛りに入れる。野菜がしんなりしてきたら塩コンブを入れて味を調える。簡単に作れて車内も暖まるので寒い時期には最適な料理。
2泊目の予定は道の駅・浅井三姉妹の郷。ここから3分の17時30分に到着した。道の駅の営業は18時までなので早速お店へ。スクランブルエッグが溢れ出しそうなたまごサンドが半額になっている。これは買わなくては。きれいな柚子もあったのでそれも購入した。スパ鍋とたまごサンドで夕食。 |
道の駅
浅井三姉妹の郷 |
□2018.11.16(金)□ 【スペシャルデーに来たいな】 |
9時にお店が開く。昨日は閉店時間が気になって商品をあまり見ていないので、もう一度店内へ。お土産用に個別包装の和菓子や四角形をした名物の丁字麩などを購入した。 |
9時22分に出発。彦根城へ向かう。彦根城はお堀が外側から中堀と内堀の二重になっていて、クルマで中堀の内側まで入ることが出来る。外堀もあったようだが埋められて、道路や水路に姿を変えている。天守閣などがある内堀より内側へ入るには入場料が必要。そのほか彦根城博物館、大名庭園の玄宮園もそれぞれに入場料が必要だが割安なセット券もある。
1時間10分で到着。中堀の内側には有料駐車場が3か所にある。今回は玄宮園の隣の桜場駐車場に停めた。玄宮園を散策。池を中心にした回遊式庭園になっているが、現在は庭園西側が通行止めになっていて回遊することはできない。庭園北側からは、池とその対岸にある賓客をもてなすための客殿、背景に生い茂った樹木、その上に天守閣が見通せて素晴らしい景色に出会える。池の周辺では明日から始まるライトアップに向けて準備が行われていた。アズサに戻り昼食と昼寝。 |
彦根城案内地図 |
玄宮園景色 |
鳳翔台(茶室)にて |
玄宮園景色 |
玄宮園景色 |
玄宮園にて |
かんぽの宿彦根 |
14時24分に出発。日帰り入浴ができる彦根千乃松原温泉・かんぽの宿彦根へ向かう。11分で到着。ここも温泉博士を利用しての入浴。大浴場は6階にあり琵琶湖の展望がとても良い。近くの湖上にはウインドサーフィンが8艇ほどでて練習をしている。砂浜にはランニングする女性の姿があった。伊吹山麓で採れた薬草を使った伊吹薬草湯に浸かってのんびりと入浴。身支度を整えて大浴場を後にする時も、砂浜の女性はランニングを続けている。60分以上は走り続けているようだ。凄いね。 |
16時に出発。多賀大社に向かう。彦根城近くのベイシア・彦根店に寄り夕食用にお寿司と総菜を購入した。
17時に多賀大社へ到着。参集殿前の駐車場に停めてライトアップされた境内を散策。大鳥居から太閤橋、御神門を抜け拝殿へ。大鳥居と拝殿奥の本殿両側の樹木は演出でライトの色が変化している。
実は9月29日〜10月8日までの間はスペシャルデーとして特別プログラムが用意されていた。拝殿前の境内全体が「石ころあかり」として灯かりで満たされ、音と光の芸術を楽しむことができたらしい。今度はスペシャルデーに来たいな。 |
多賀大社門前の町並 |
多賀大社・太閤橋 |
多賀大社・大鳥居 |
多賀大社・境内 |
多賀大社・拝殿 |
多賀大社・鐘楼 |
道の駅
せせらぎの里こうら |
17時50分に出発。3泊目を予定している道の駅・せせらぎの里こうらへ向かう。8分で到着した。お店は営業中だったのでアズサを降りて行きかけたら終了してしまった。キッズスペース前のイルミネーションとクリスマスリースを見てからアズサに戻り、時間は少し早いけれど夕食にした。 |
□2018.11.17(土)□ 【気品があります】 |
周辺を朝の散歩。アズサに戻ったらお店が開いていた。ミニトマトとしょうゆ豆、夕食用に炊き込みご飯を購入した。 |
9時25分に出発して八幡堀(はちまんぼり)に向かう。八幡堀は水郷のある昔の商家町の風景を色濃く残していて、国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。その風景を利用して江戸明治期に材を取った多くの時代劇のロケ地になっている。「るろうにん剣心」「蚤とり侍」などや、NHK連続テレビ小説「あさが来た」も撮られている。
八幡堀の近くまで来て予定していた駐車場にたどり着くことが出来ず右往左往していて11時にやっと到着した。
まずは八幡堀沿いを散策。風情のある風景が続いて行く。「あの場面はきっとここで撮ったんっだ」と思うところが何か所かある。洋風レトロな建物があったので行ってみると、門柱には白雲館と書かれていて観光案内所になっていた。ここでリーフレットをもらい重伝建地区の見どころと、日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)で映画の撮影があることも教えてもらった。
神社へ行ってみると多くの機材が道路脇に置かれている。撮影現場は大きな幕と板塀で囲まれていてガードマンが警備しているので覗くこともできなかった。ただガードマンに「時代劇ですか」と聞いたら黙って頷いてくれた。本殿で参拝していると「本番」と大きな声とともに周辺に煙が立ち込めてきた。
八幡堀を離れ商家町を散策。気付くと昼をとっくに過ぎていたので散策を切り上げアズサに戻る。その途中の八幡堀がクランク状に曲がるところに、大八車の上に玄米ポン菓子を置いて売っているお店があった。看板には八幡堀新町浜・苗村肥料店と書かれている。肥料店なのに何でポン菓子と思って見ていると、お店の高齢男性が気さくな感じで試食を勧めて来た。試食の誘惑にはめっぽう弱い私たち。食べてみると素朴な味が懐かしい。一袋購入した。
大八車のポン菓子の横には映画の撮影風景や俳優さんとお店の男性との記念写真などが無造作に置かれている。写真にまつわるエピソードを色々と聞かせてもらった。吉永小百合さんもお店に来られたとのこと。「きれいでしたか」と聞くと、男性は両手を前に揃えぺっこと頭を下げるお辞儀の仕草をして「気品があります」と話された。
大いに納得した。13時にアズサに戻り昼食と昼寝。 |
八幡堀 |
観光案内所・白雲館 |
多くの撮影機材 |
煙る本殿 |
苗村肥料店にて |
八幡堀説明看板 |
八幡堀 |
商家町 |
記念写真 |
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14時11分に出発して道の駅・奥永源寺渓流の里へ向かう。途中に紅葉の名所の大本山永源寺があるので、時間帯によっては渋滞が発生するらしい。駐車場に入る車が多くて少しもたついたが無事に通過でき1時間で到着した。ここも駐車場に観光バスが2台入っていて混雑している。きんつばとみかんなどを購入した。 |
15時42分に出発し日帰り入浴できる海津温泉へ向かう。国営木曽三川公園の手前の揖斐川に架かる油島大橋が渋滞で16時50分にやっと到着した。お風呂セットを持ってエントランスを入ると受付カウンターの女性スタッフが「源泉井戸が故障で温泉ではありません」と説明している。本来は鉄分の多い茶褐色の湯だけれど、現在は普通のお風呂と同じ白湯だ。残念だけれど仕方ない。それでも家庭風呂と違ってすべてが広いので十分に寛げた。売店に茄子と柿があったので「これは安い」と購入した。 |
天然温泉・海津温泉
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立田ふれあいの里
縁結びの松 |
18時6分に出発。10分で4泊目を予定している道の駅・立田ふれあいの里に到着した。ここから自宅までは1時間半くらいなので十分に帰り着くことができる。でもここで1泊して次の日の明るい時間に帰った方が、体が楽で気分も良い。それと当初から新鮮野菜を購入して帰宅する予定にしていた。夕食は持参したセブンプレミアムの袋詰めおでんと、道の駅・せせらぎの里こうらで買った炊き込みご飯。袋詰めおでんは鍋に開けて温めるだけなのでくるま旅では重宝している。 |
□2018.11.18(日)□ 【さあ帰宅だ】 |
今日は野菜を買って帰るだけ。お店の営業は9時から。でも9時前から入口には人の列が出来ている。開店時には10人以上が並んでいた。私たちも列に加わってお店の中へ。大量に野菜を買い込んだ。
さあ帰宅だ。9時40分に出発して11時過ぎに到着した。荷物を降ろし、今回のくるま旅を無事終了した。 |