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紀伊半島縦断とダムめぐり (拡大地図を表示)

 さて、今回は「紀伊半島縦断とダムめぐり」のくるま旅。
きっかけは2014年12月の「ダム巡りと信貴山」のくるま旅でのこと。三重県名張市の比奈地ダムでダムカードをもらった時に、手作りダムカードのことを教えてもらった。

 木津川ダム総合管理所が管理する淀川水系の5つのダムでは、通常のダムカードの他に手作りダムカードも配布しているとのこと。その5つのダムとは室生ダム、青蓮寺ダム、比奈知ダム、高山ダム、布目ダム。

 手作りダムカードの入手方法は、まず4つのダムを巡って通常のダムカードを入手する。その4枚の通常のダムカードを、5つ目のダムで見せると、通常のダムカードと手作りダムカードがもらえる。この時点で通常のダムカードが5枚と手作りカードが1枚になる。

 もう一度、先ほどの4つのダムを巡って、収集した5枚の通常のダムカードを見せると、それぞれのダムで手作りカードをもらうことができる。そして最後のダムでは、手作りカードにプラスして大判の手作りカードももらうことができる。そしてもう1枚。室生ダムでは大判の手作りカードを見せると、初瀬水路の手作りカードがもらえる。 

5つのダムで入手できるダムカード
5つのダムで
入手できる
ダムカード
 この初瀬水路の手作りカードのことは出発時には知らなくて、現地・室生ダムを訪問した時にスタッフに教えてもらった。すべてを巡り終えると通常のダムカードが5枚、手作りカードが6枚、大判の手作りカードが1枚になる。

 これらのカードを入手すべく、くるま旅に出た。もっとも、青蓮寺、比奈知、高山の3つのダムは、以前に訪問して通常のダムカードは入手済なので今回はあと2枚だけ。
 そして、きっかけはもう一つある。同じ市内在住のキャンピングカー仲間のKさんに「湯の峰温泉、良いよ」と薦められていたから。

 川沿いの温泉街は古くからの風情を残していて情緒があり、共同浴場で日帰り入浴もできる。温泉街の入り口には大きな駐車場とトイレハウスもあるので車中泊しやすいらしい。行ってみようとなって、紀伊半島縦断のくるま旅になった。

 このくるま旅で訪問したダムは17か所。ダム以外の主な観光は、お伊勢さん外宮参拝、関宿散策などです。

 入浴した温泉は訪問順に、大宇陀温泉・あきのの湯、みはる温泉・保養センター美榛苑、湯の峰温泉・公衆浴場、太地くじら温泉・いなさの宿白鯨、香肌峡温泉・いいたかの湯、湯の山温泉・希望荘です。

 今回の車中泊は道の駅・宇陀路大宇陀で2泊、湯の峰温泉駐車場、道の駅・なち、道の駅・飯高駅、松阪市営駐車場、湾岸長島PAです。
 
□2017.3.8(水)□  【ダムカードの表記は結構アバウト】
 自宅を10時16分に出発。いつものように夫婦だけのくるま旅。いつものGSに寄りガソリンを満タンにして、まずは布目ダムに向かう。名四国道(国道23号)から名阪国道(国道25号)を行く予定だ。

 11時48分に名四国道沿いにあるオートレストラン長島。いつもならここで車中昼食。でも少し早いので今回はトイレ休憩のみ。レストラン建屋に入ると、3月31日をもって閉店の張り紙があった。繁盛しているのに何故だろう。

 この原稿を書きながらオートレストラン長島をネット検索してみたら、何と運営元が変わって5月にリニューアルオープンしていた。再開の速さには驚きだね。

 すぐに出発して12時11分に四日市海浜緑地へ到着。持参したおにぎりと野菜スープで車中昼食。昼寝を20分。
 13時15分に出発。四日市市内で国道1号と25号の重複区間に入る。亀山ICから自動車専用道路の名阪国道へ。山添ICを降りて奈良県道80号。

 14時51分に布目ダムに到着。堤高・堤頂長:72m・322mの重力式コンクリートダム。ダム管理所でダムカードをもらう。これで通常のダムカードが4枚になった。

 ここまでほとんど座り詰めだった。少しは歩かないと。ダム天端をウォーキング。

 15時16分に出発。室生ダムへ向かう。
布目ダム
布目ダム
室生ダム
室生ダム
 国道369号に出て南下。名阪国道の上を高架橋で渡り、針IC近くのGSで給油。計算したら燃費はリッター8km。まあまあか。

 15時52分に室生ダムへ到着。堤高・堤頂長:64m・175mの重力式コンクリートダム。

 室生ダム周辺案内図には「ダムの高さ63.5m。奈良の大仏の4倍の高さです」と書かれている。大仏様と比較するとはさすが奈良県だ。

 それとダムカードの表記の64mは四捨五入かな。小数点第一位まで記載しているダムカードもあるのにね。カードの表記基準は結構アバウトなんだ。

 ダム管理所へ。男性スタッフが対応してくれた。「初めてですか」。「はい」と言いながら通常のダムカード4枚を見せると、通常のダムカードと手作りダムカードを手渡してくれた。そして初瀬水路の手作りカードのもらい方も教えてくれた。

 キャンピングカーで周っていることを話すと、自分も将来はキャンピングカーで旅をしたいとのことで話が弾んだ。「くるま見ますか」「是非」と言うことで、ほんの少しアズサの見学会。

 16時13分に出発。大宇陀温泉・あきののゆへ向かう。
室生湖
室生湖
室生ダム周辺案内図
室生ダム周辺案内図
 国道165号から370号を行く。ナビは道の駅・宇陀路大宇陀の少し手前で右折を案内。でもこの道は細くて遠回り。以前に経験しているので無視して直進。

 道の駅の前を通過。今日はここで車中泊の予定。少し行くと案内看板が出ているので、そこを右折。

 16時45分にあきののゆへ到着した。建屋は宇陀市の心の森総合福祉公園の一角にある。広さが7.3ヘクタールもある大きな公園だ。

 温泉博士を利用しての無料入浴。泉質は無色透明のアルカリ性単純温泉。ここは温泉プールを併設していて、温泉博士利用者でも追加料金なしで入ることができる。2013年の「斑鳩の里・法隆寺」のくるま旅では温泉プールも利用させてもらった。今回は時間が遅いのでパス。

 18時12分に出発。5分で道の駅・宇陀路大宇陀へ着いた。建屋の一部がバス停・大宇陀の待合室になっている。道の駅は17時にシャッターが下りて閉鎖されるが、待合室はそれ以降も開放されている。

 ここでの車中泊は3回目。いつもバス停から離れた足湯の近くに駐車する。19時に持参した惣菜で車中夕食。23時に就寝。
心の森総合福祉公園
心の森総合福祉公園
あきのの湯
あきののゆ
道の駅・宇陀路大宇陀
道の駅・宇陀路大宇陀
□2017.3.9(木)□  【全てのダムカードを入手】
 6時30分に起床。天候はくもり。いつものように炊飯をして車中朝食。昼食のおにぎりも用意する。

 道の駅の営業は9時からだけれど、バス停の先にある阿騎野新鮮野菜直売所は7時30分からやっている。ブロッコリーと菜の花を購入した。
青蓮寺ダム
青蓮寺ダム
 9時22分に出発。青蓮寺ダムへ向かう。昨日来た国道165号を戻る。室生ダムの入り口前を通過。

 10時2分に青蓮寺ダムへ到着した。堤高・堤頂長:82m・275mのアーチ式コンクリートダム。アーチ式ダムは堤体が切り立っていて、本当に迫力がある。

 天端は車両の通行が可能になっているが、かなり狭い。ダム管理所で通常のダムカード5枚を見せて手作りダムカードをもらった。
 10時17分に出発。比奈知ダムへ向かう。ナビの案内で地方道を縫うように走行し国道368号に出た。

 比奈知ダムの案内看板があったので右折。そこは比奈知ダムの下流親水公園だった。Uターンして国道368号へ戻る。そこから2分。ダム天端を走行。10時36分に比奈知ダム管理所の駐車場に到着。

 堤高・堤頂長:71m・355mの重力式コンクリートダム。5つのダムの中では堤頂長が一番長い。

 ダム管理所で手作りダムカードをもらおうとすると、女性スタッフがダムカードを確認して用紙に番号を書き込んでいる。手渡された2枚の手作りダムカードをよく見ると、枠外に連番で通し番号が入っていた。

 前にもらった手作りダムカードを確認すると室生ダムは連番、青蓮寺ダムは38番も飛んでいた。これから向かう2つダムでは連番で手渡してくれた。

 10時56分に出発。ダム天端を戻ってから国道368号に出るまでの連絡路の法面に多数の壁画が埋め込まれている。その様子を動画で残すことにして、走行しながら撮影した。上手く撮れなくて3往復もしてしまった。12分ほど遅れてやっと出発。
下流親水公園
下流親水公園
比奈知ダム・天端
比奈知ダム・天端
比奈知ダム
比奈知ダム
  高山ダムへ向かう。国道368号を北上。13分ほど行くとナビが左折を案内。地方道に入る。この道路は広域農道・伊賀コリドールロードの一部を担う地方道。

 GPSデータから走行ルートを確認していて分かった。調べてみるとコリドールとは回廊のこと。伊賀コリドールロードも国・県・市道や農道などの一部をコリドールロードに位置付けることによって、全長91kmの周回道路を形成している。

 標識などが無いところもあるようで、分かりにくい道路として認識されている。ならば一周してやろうとバイクや自転車などで挑戦した記録がネットには沢山出ている。
高山ダム
高山ダム
 地方道から名阪国道へ入る。治田ICから五月橋ICの一区間だけ走行。さらに地方道を北上して11時47分に高山ダムへ到着。

 ダム管理所で手作りダムカードをもらう。堤高・堤頂長:67m・209mのアーチ重力式コンクリートダム。

 ダムカードではアーチ重力式コンクリートダムと記載されているが、一般的には重力式が先にきて、重力式アーチコンクリートダムと言う。何故にアーチが先にきているのかは分からない。

 青蓮寺ダムのような純粋なアーチ式コンクリートダムに比べると、堤体に傾斜がついているので緊張感が低く迫力に欠ける。でも上から見たダム堤体の湾曲は素晴らしい。

 12時4分に出発。布目ダムへ向かう。このくるま旅で最初に訪問したダムだ。
月ヶ瀬湖
月ヶ瀬湖
 高山ダムの天端を抜けて京都府道82号でダム湖・月ヶ瀬湖沿いを南下。地方道で奈良県道4号へ。その先、県道25号。

 12時27分に到着した。ダム管理所はたぶん昼休み時間中。休憩中は申し訳ない。アズサを日陰に移動して、私たちも車中昼食。

 昼寝を20分。13時45分にダム管理所へ。ここで手作りダムカードが5枚揃うので、手作りダムカードと大判の手作りカードをもらうことができた。大判の手作りカードにも連番で通し番号が入っていた。
布目ダム管理所
布目ダム管理所
 次は5つのダムから離れ、岩井川ダムへ向かう。岩井川ダムのダムカードは天理ダム管理センターで配布されている。そのため岩井川ダムの管理所の電話番号は公開されていない。

 大概は電話番号検索で目的地をナビに設定しているが、それができない。ネットでダムの緯度経度を調べて緯経度検索で地図を表示。ダムと道路の関係を確認しながら画面タッチで目的地を設定した。
岩井川ダム
岩井川ダム
 13時50分に出発。奈良県道25号から全長が2.8kmの短い県道172号経て国道369号へ。その先奈良県道80号。

 14時23分に岩井川ダムへ到着。堤高・堤頂長:55m・181mの重力式コンクリートダム。ダム堤体をデジカメで撮影。ダムへ実際に行ったことを証明するため。

 完成したのが比較的新しく、堤体が黒ずんでいないので写真写りが良い。
 ところでダムカードには完成年が2006年と記載されている。でも奈良県のHPでは本体工事完成・2008年、日本ダム協会のダム便覧では竣工・2008年、ウィキペディアでは完成年・2008年、ダムマニアでは完成年・未記入になっている。

 表現が色々あり「うーん、分からない」。本体工事完成と竣工は同じ意味で、まだ設備関係など、未完成の部分がある状態だ。実際に使用を開始する供用開始は必ず2008年以降になるはず。ではダムカードの完成年・2006年は何を表しているのだろうか。誤記入とは思えないし・・・。
 3分で出発する。白川ダムへ向かう。奈良県道80号から国道169号へ。奈良市内のGSで給油。

 14時53分に到着。ダム管理センターでダムカードをもらう。堤高・堤頂長:30m・516mの均一型アースダム。

 均一型アースダムとは土を台形状に盛り上げて堤体とするもので、ため池などに多く採用されている。このダムも元は農業用ため池。堤をかさ上げして作られた。

 堤頂長が516mとされているが、どこからどこまでがダム堤なのかはっきりしない。

 もらったダムカードによると「堤体天端は有名な「山辺の道」となっています」と書かれている。有名なのに知らなかったので調べてみた。

 ウィキペディアによると、「歴史上の記録では日本最古の道として知られる」と書かれている。大和の古代道路のひとつで、古墳時代の初期には作られていたらしい。

 ダム湖・白川湖には琵琶湖の満月寺・浮御堂のようなお堂が湖上に建っている。実は灌漑用の取水設備。歴史的雰囲気を維持するために古風な姿で建てたのかな。

 白川湖では数人が釣り糸を垂れ、のどかな午後を醸していた。
白川ダム管理センター
白川ダム管理センター
白川ダム記念碑にて
白川ダム記念碑にて
灌漑用取水設備
灌漑用取水設備
天理ダム
天理ダム
 15時7分に出発。天理ダムへ向かう。名阪国道の天理東ICの下を抜けて奈良県道51号、その先一般道の国道25号に入る。

 天理ダムの天端は国道25号。天端が国道になっている珍しいダム。全国に12ダムしか無いらしい。

 天端を渡り15時23分に到着。堤高・堤頂長:60.5m・210mの重力式コンクリートダム。

 ダム管理センターでダムカードをもらう。デジカメの画面で岩井川ダムへ行ったことを確認してもらい、岩井川ダムのダムカードももらうことができた。

 ダム管理センターの前に紅梅。その枝にアルミボトル缶で作られた風車が吊るされ、時折りカラカラと回っていた。
アルミボトル缶風車
アルミボトル缶風車
 初瀬ダムへ向かう。初瀬ダムのダムカードも岩井川ダムと同じようにダムとは別の場所で配布されている。緯経度検索で目的地を設定した。

 天理ダムでこれから初瀬ダムへ行くと話したら、ダム管理センターに担当者がいればダムカードを配布してもらえると教えてくれた。

 正式には10km以上離れた橿原総合庁舎・中和土木事務所まで行かなければならない。担当者がいることを祈りつつ15時37分に出発。

 ダム天端の国道を戻り左折、奈良県道247号へその先県道38号。16分で到着した。

 早速にダム管理センターへ。インターホンを鳴らしたが返事は無かった。残念。周辺を散策しながら来たことを証明する写真を撮影。

 暫くしたらダムの方から男性が一人。ひょっとしたらと声を掛けてみた。果たしてダムのスタッフだった。ダムカードをここでもらうことができ、時間も燃料も節約できた。
初瀬ダム
初瀬ダム
初瀬ダム下流側
初瀬ダム・下流側
木津川ダム総合管理所が管理する淀川水系の5つのダムで入手できるダムカード
木津川ダム総合管理所が管理する淀川水系の5つのダムで入手できるダムカード
 16時11分に出発。室生ダムへ向かう。初瀬水路の手作りカードをもらうため。国道165号に出て23分で到着した。

 対応してくれたのは昨日とは違って女性スタッフ。大判の手作りカードを見せると、初瀬水路の手作りカードを手渡しながら「ご苦労様でした」と労ってくれた。

 これで5つのダムで配布している全てのダムカードを入手した。つまりこのページの冒頭でも紹介しているが、通常のダムカードが5枚、手作りカードが6枚、大判の手作りカードが1枚です。本当にご苦労様でした。(2017年3月17日の雑記にダムカード入手の関連情報を掲載しています。)
 16時43分に出発。みはる温泉・保養センター美榛苑へ向かう。国道165号を戻り、11分で到着。

 車中でおやつタイム。20分くらい休憩してから温泉へ。温泉博士を利用しての無料入浴。

 泉質はぬるっとした感じのナトリウム炭酸水素塩。露天風呂が無かったのが少し残念。
保養センター美榛苑
保養センター美榛苑
 18時26分に出発。道の駅・宇陀路大宇陀へ向かう。近くにプライスカット・榛原福地店があることを思い出して少し回り道。夕食用に寿司と総菜を購入。

 国道370号へ。19時6分に到着。昨夜と同じ場所に駐車。19時30分に車中夕食。23時10分に就寝。
 
□2017.3.10(金)□  【ダム本体には付属構造物がない】
 6時30分に起床。天候はくもり。炊飯をして車中朝食。昼食のおにぎりも用意する。阿騎野新鮮野菜直売所でミニトマト、キューリ、キャベツ、キクイモを購入。
津風呂ダム
津風呂ダム
 9時10分に出発。津風呂ダムへ向かう。国道370号を10分ほど南下し奈良県道28号に入る。

 左に大きなグランド(吉野運動公園)があり、少し行くとナビは左折を案内。抜けて行けるのだろうかと思うような狭い道。案内に従うと津風呂ダムのダム湖・津風呂湖に出た。

 湖岸沿いにぐにゃぐにゃと隘路が続いている。正面に飲食店らしき建物。道なりに回り込むと津風呂ダムが見えた。

 道はそのまま天端につながっている。天端の向こう側の湖岸道路は奈良県道256号。そこにダム管理棟がある。

 9時32分に到着した。ここでダムカードをもらう。堤高・堤頂長:54.3m・240mの重力式コンクリートダム。

 近くに津風呂湖観光株式会社の看板を掲げた建物。「のりば」の文字が見える。遊覧船だろうか。

 調べてみたら、この周辺は県立吉野川津風呂自然公園に指定されている。特に釣り人には人気のスポットらしい。遊覧船の営業は4月〜11月と掲載しているサイトもあるが、すでに営業しているように見受けられた。      
津風呂湖
津風呂湖
遊覧船乗り場
遊覧船乗り場
 9時46分に出発。大滝ダムへ向かう。県道256号から国道169号に出て南下。全長1300mの五社トンネルを抜ける。その先を左折して地方道に入る。

 10時9分に大滝ダムへ到着。堤高・堤頂長:100m・315mの重力式コンクリートダム。

 このダムは諸般の事情により、1962年の計画発表から竣工するまで50年を要した。

 地元住民などの建設反対運動のため着工までに34年。本体工事に6年。2002年、本体完成後の試験湛水で地滑りが発生し居住地区に影響が出た。この対策にまた時間が掛かったなどによりやっと2012年に竣工した。

 堤体上部にアーチが連続してデザインされていて、全体として威風堂々の四文字熟語がぴったりとするダムだ。

 大滝ダム管理支所でダムカードをもらう。そしてエントランスに置かれていたコヒー割引券ももらって来た。

 周辺を散策。ダム天端は十分な広さがあり、くるまの走行も問題なさそう。でもフェンスで仕切られていて通行できない。通行できれば3kmくらい近道ができそうなのに。
大滝ダム
大滝ダム
大滝ダム
大滝ダム
おおたき龍神湖
おおたき龍神湖
 10時23分に出発。道の駅・杉の湯川上へ向かう。国道169号に戻り9分で到着。早速に駅舎へ。コーヒータイムだ。コヒー割引券で50円割引。スタッフに割引券を渡すと「大滝ダムへ行って来られたんですか」となり、これがきっかけでしばし談笑。
大迫ダム
大迫ダム
 10時57分に出発。大迫ダムへ向かう。国道169号を南下し14分で到着。堤高・堤頂長:70.5m・222.3mのアーチ式コンクリートダム。

 ダムカードを配布しているダム管理所は対岸にある。ダム天端は国道に直結している。国道を左折してそのままダム天端に乗り入れることができる。アーチ式ダムの湾曲した天端を走行。ダムカードをもらって11時26分に出発。北山川電力所へ向かう。
 ここで池原ダムと七色ダムのダムカードをもらうことができる。天端を戻り国道169号を南下。少し行くと結構長いトンネルが連続する区間に入る。その途中にトンネルと橋でループを描いて一周する伯母谷ループがある。高低差の傾斜を緩和するために設けられている。南下する方向は上り勾配だ。

 11時47分に道の駅・吉野路上北山へ到着。トイレを済ませてすぐに出発。国道169号をさらに南下。

 12時20分に電源開発株式会社・西日本支店・北山川電力所の入口に到着。敷地内道路を500mくらい進んだ奥に事務所がある。フリーパスでそのまま奥へ。

 昼休みで昼食に向かう何人ものスタッフとすれ違った。人里離れた山の中。食事を取るところがあるのだろうか。昼休み時間中に対応してもらうのは申し訳ない。布目ダムと同じように私たちも駐車場で車中昼食にした。

 13時になったので事務所へ。事務所の後ろの山に池原ダムの堤体(勘違いだった・詳細後記)と洪水吐が見える。

 七色ダムはこれから向かう。ダムに行く前でもダムカードを配布してもらえるのだろうか。心配したがもらうことができた。

 池原ダムは堤高・堤頂長:111m・459.96mの非越流型アーチ式コンクリートダム。小数点第二位まで記載しているダムカードは初めて見たよ。
池原ダムの洪水吐
池原ダムの洪水吐
北山川電力所
北山川電力所
池原ダムの放水路
池原ダムの放水路
 アズサに戻り昼寝を20分。13時53分に出発。七色ダムへ向かう。相変わらず国道169号を南下。

 ところで前出の勘違いの件に戻ろう。どのくらい後だったかは覚えていないが、池原ダムのダムカードを見て驚いた。「ダム本体に付属構造物がない」と書かれている。

 洪水吐が見えたのでダム堤体と思ったが、付属構造物の洪水吐があるのでダム堤体ではなかったことになる。つまりダム堤体は別のところにあると言うことだ。

 調べてみたら北山川電力所の手前4kmくらいのところで左折すればすぐのところにダム堤体があった。通過して来たところだ。知っていれば簡単に寄ることができた。池原ダムは行けず仕舞いになった。
七色ダム
七色ダム
 出発してから二つ目のトンネル・大里トンネルを抜けてすぐに右折。国道169号から離れ不動バイパスに向かう。不動トンネルを抜けて再び国道169号に合流する。

 不動バイパスを使わずに国道169号を回っていたら30分以上は掛るところを6分で通過できた。国道169号を少し戻る方向へ。北山川電力所を出発してから15分で七色ダムへ到着。

 ダムカードは入手しているので写真撮影のみ。堤高・堤頂長:60m・200.8mの重力式アーチダム。天端は国道169号になっている。天理ダムと同じで、天端が国道になっている全国12ダムの中の一つだ。

 天端を渡ったダムの左岸はちょっとした公園になっていた。そこに「小森桜まつり」ののぼり旗が1本だけでゆれている。手書きの看板が添えてあり「三月二十六日小森さくらまつり十時より・・・」と書かれていた。今はつぼみの桜もあと二週間ほどで咲くのかな。

 県境を案内する看板を公園の隅に見つけた。ダム中央が県境。今いる左岸は三重県熊野市、不動バイパスを抜けてきた右岸は、和歌山県北山村。

 このあたりで三重県と県境を接するなら奈良県と思ったら、和歌山県だった。思い出した。2014年2月に紀伊半島を一周した。その時、これから向かう北山村の道の駅・おくとろで飛び地証明書をもらったことを。

 北山村は日本で唯一の飛び地の村。和歌山県でありながら村の境界はすべて他県(三重県と奈良県)に囲まれている。

 飛び地なら地理的感覚がずれるのは仕方がないね。ついでに北山村は和歌山県では唯一の村だ。北山村が飛び地であり続ける限り和歌山県から村は無くならないことになるね。
七色ダム・天端は国道169号
七色ダム
天端は国道169号
小森桜まつりののぼり旗
小森桜まつり
のぼり旗
県境の案内看板
県境の案内看板
 14時19分に出発。その道の駅・おくとろへ向かう。七色ダムの天端をもう一度渡り国道169号を行く。14分で到着した。

 入口の道路脇で丸太を組み合わせて筏を組んでいた。北山村では春から夏にかけて観光筏下りを営業している。それに使用する筏かな。筏を組んでいる男性に話を聞いたら、観光PR用のモニュメントだった。

 前に来たときは駅舎の中に北山村販売センターがあったのに無くなっている。

 その代わりなのか、少し離れたところに以前からある、おくとろ温泉・やまのやどの中に、ヤマザキショップのじゃばら屋がオープンしていた。北山村ではただ一軒だけのコンビニとのこと。じゃばらまんじゅうを購入した。   
モニュメント筏の組立
モニュメント筏の組立
おくとろ温泉・やまのやど
おくとろ温泉
やまのやど
屋敷大橋
屋敷大橋
 14時57分に出発。十津川電力所へ向かう。ここで二津野ダムと風屋ダムのダムカードをもらうことができる。でも今回のくるま旅ではこの二つのダムに行く予定はない。それでも北山川電力所と同じようにきっともらうことができる、かな。

 国道169号は大小様々なトンネルが連なるトンネル区間・奥瀞道路に入る。北山川の瀞峡沿いの隘路のバイパス道路だ。

 北山川は熊野川に合流して熊野灘に流れ出る。その合流地点近くの熊野川に架かる宮井大橋を渡り右折。国道168号に入る。少し行くと東屋敷トンネル。手前で右折して地方道へ。

 屋敷大橋を渡り15時29分に電源開発株式会社・西日本支店・十津川電力所へ到着。ダムカードをやっぱりもらうことができた。
十津川電力所
十津川電力所
 15時41分に出発。湯の峰温泉へ向かう。屋敷大橋まで戻り、地方道を来た時とは反対方向へ。東屋敷トンネルと二ツ石トンネルが連続した先の国道168号に合流する。その先で国道311号に入るかと思ったらナビは手前の和歌山県道45号を案内している。

 川湯温泉方向だ。この温泉も湯の峰温泉を紹介してくれたKさんから聞いている。河原に露天風呂があるらしい。大塔川の河原を掘ると高温の温泉が湧き出る。そこに川の水を混ぜて適温に調節して入浴するとのこと。

 見てみたい気持ちもありナビの案内に従った。温泉街に入ったが河原には人影もなくどこが露天風呂なのか分からなかった。どこかにアズサを停めて散策すれば分かったかもしれないが。

 そのまま温泉街を道なりに行くとトンネルに入る。抜けると国道311号に突き当たる。左折してすぐに渡瀬トンネル。手前を右折して地方道へ。
 16時2分に湯の峰温泉の駐車場へ到着した。無料で利用できる。Kさんから聞いて思い描いていた通りの景色がある。

 周辺を偵察しがてら散策。四村川の支流・湯の谷川に沿って旅館や民宿が建ち並ぶ。

 少し歩くと湯本橋。そこに湯の峰温泉のバス停。その橋を渡った先には薬王山・東光寺。熊野曼荼羅十五番と大きく墨書きされた板看板が立てられている。

 橋の下を見ると高さ2mほどの木の柵に囲まれた中に90度前後の温泉が自噴している。湯筒と言うらしい。野菜や卵をネットに入れ湯の中にぶら下げておくと茹でることができる。誰でも利用可能。

 東光寺の奥に公衆浴場。利用は22時まで。もう一つ日帰り入浴できる施設がある。湯筒の少し上流側にあるつぼ湯。2〜3人用の混浴貸し切り風呂、いわゆる家族風呂。

 そのつぼ湯は世界遺産(文化遺産)「紀伊山地の霊場と参詣道」の「熊野参詣道」の一部として登録されている。つまり世界遺産の温泉施設に入浴できる。すごいね。ただし30分交替制で石鹸類の使用は禁止。

 アズサに戻り入浴の支度をして公衆浴場へ。こちらは時間制限が無いのでのんびりゆったりと入浴。ヌル感のある湯で少し青みかかって見える。湯の花も浮かんでいた。

 アズサに戻り19時に車中夕食。鍋の定番・おでんとレンジでチンしたえびしゅうまい。風呂上がりの一杯が実にうまい。
22時10分に就寝。
湯の峰温泉・駐車場
湯の峰温泉・駐車場
湯の谷川と旅館街
湯の谷川と旅館街
湯本橋付近
湯本橋付近
薬王山・東光寺
薬王山・東光寺
湯筒
湯筒
湯筒と外国人観光客
湯筒と外国人観光客
公衆浴場
公衆浴場
世界遺産のつぼ湯
世界遺産のつぼ湯
□2017.3.11(土)□  【落合博満滞在中】
  6時に起床。天候は晴れ。炊飯をして車中朝食。昼食のおにぎりも用意する。これを書きながら熊野本宮観光協会のHPを見てびっくり。「湯の峰地内はキャンプは禁止です。駐車場の中での炊飯は特に厳禁いたします」と書かれていた。

 やってしまった。駐車場にも何か表示があったのだろうか。全く気付かなかった。知っていればパックご飯をチンして食べたのに。

 朝の散歩で湯の谷川沿いを湯本橋より少し上流まで行ってみた。熊野古道の入口や一遍上人爪書の石碑などがあり古くから続く温泉なんだと感じさせてくれる。

 アズサに戻り出発準備。まずは記念スタンプの押印収集が目的で、道の駅・くちくまのへ向かう。くちくまのは2014年に紀伊半島を一周した後の2015年8月2日に開駅したのでスタンプが押せていない。そして新しい道の駅なのでナビにデータが入っていない。
道の駅・ふるさとセンター大塔
道の駅
ふるさとセンター大塔
岩井川ダムと同じように緯経度検索で地図を表示。この辺りかなと道の駅の場所を特定。画面タッチで目的地を設定した。

 9時12分に出発。地方道を戻る方向。国道311号の渡瀬トンネルを抜けた先に合流する。

 9時38分に道の駅・熊野古道中辺路で小休止。9時58分に道の駅・ふるさとセンター大塔でトイレ休憩。
 国道311号は国道42号との交差点が終点。ナビは直進を案内している。センターラインもない狭い道。交差点のすぐ向こうはJR紀勢本線の踏切がある。その先には高架道路が見える。こんな狭い道を行くのかな。高架道路の下を抜けると道なりに上り坂。
 坂を上がりきると道沿いに横並びで停めるように白線で枠が書かれている。高速道路のPA裏側の地元従業員が駐車するスペースのような雰囲気だ。道が狭いのでアズサは少し止めにくかった。

 ここが道の駅・くちくまの。10時27分に到着。高架道路は紀勢自動車道。道の駅はさながらPA。でも名称は道の駅くちくまの。いっそのこと「くちくまのPA」にしてしまえば良いのにね。

 自動車専用道路・のと里山海道の高松SAが道の駅・高松として登録されている例もあるのだから。

紀勢自動車道側は立派な駐車場になっている。それに対して一般道側の方は・・・。紀勢自動車道の下り線はここを利用できない。一旦一般道に出てあの狭い道路を来る必要がある。スタンプを押印して次の目的地の道の駅・すさみへ。
道の駅・くちくまの
道の駅・くちくまの
口熊野ドライブマップ
口熊野
ドライブマップ
とれとれ市場南紀白浜
とれとれ市場
南紀白浜
 ここは2015年9月5日開駅。やっぱり記念スタンプの押印収集が目的。ナビですさみを検索しながら何となくとれとれ市場南紀白浜が
近いことを思い出す。

 目的地をとれとれ市場に急きょ変更。10時56分に出発。狭い道を戻り国道42号に入り和歌山県道31号へ。

 13分で到着した。昼食には早すぎる。店内を試食しながら散策。今日が帰宅なら買いたいものは沢山あるが生モノはちょっと買えないね。
 道の駅・すさみを緯経度検索+画面タッチでナビに設定して11時42分に出発。何も知らずにひたすら国道42号を南下。50分掛かって12時32分に到着した。

 実は2015年8月30日に紀勢自動車道・南紀白浜IC 〜すさみ南ICが無料区間として開通していた。

 ナビにデータが入っていれば地図に表示されるのできっと紀勢自動車道を利用しただろう。そうすれば20分以上短縮でき、運転も楽ちんだったのに。
 駐車場はけっこう混みあっている。さすが土曜日。駐車場整理のガードマンも数名配置されている。

 駅舎へ。スタンプを押印。柚子最中,那智黒飴、じゃばら飴を購入。じゃばらは北山村の特産品。昨日おくとろで買わずにここで買うって何でだろう。

 アズサに戻ろうとしてエントランスを出ると入口東側に「エビとカニの水族館」の目立つ看板。でも入場する人は見かけない。採算取れるのだろうかとちょっと心配になる。

 アズサに戻って車中昼食。昼寝を25分。もう一度駅舎へ。夕食で予定しているスパ鍋用に生椎茸を購入。近くに置いてあったみかんクッキーを妻が見つけ美味しそうとこれも購入。

 駅舎の西側に広場。その広場のフェンスの向こうに太平洋が見える。右近くには大きな島。調べてみたら周囲2kmの江須崎島。地図上では紀伊半島と陸続きになっている。陸続きでも島なのかな。

 調べてみたらこのような島を陸繋島(りくけいとう)と言い、潮流の関係で島と陸の間に砂などが堆積してできることが多いらしい。

 ところで陸繋島は島なのか陸なのか。色々な意見があり定まっていないようです。
道の駅・すさみ
道の駅・すさみ
エビとカニの水族館
エビとカニの水族館
江須崎島
江須崎島
七川ダム
七川ダム
 14時12分に出発。七川ダムへ向かう。道の駅を出たところにGSがあった。出発時に給油しようと思っていたがつい忘れて通過。

 「まあいいや」と思いながらも、少し行ってからUターン。これから山に向かうのでやっぱり給油しておこう。高かったので15リッターだけ。

 14時15分に再出発。国道42号から和歌山県道39号に入る。ここが県道39号の起点。終点が国道371号。

 国道を10分ほど北上し14時52分に七川ダムへ到着。堤高・堤頂長:58.5m・154mの重力式コンクリートダム。ダム管理事務所でダムカードをもらう。
七川ダム
七川ダム
 道の駅・虫喰岩へ向かう。ここは2014年4月2日開駅。やっぱり記念スタンプの押印収集が目的。

 緯経度検索+画面タッチでナビに設定して15時5分に出発。国道371号を南下(戻る方向)。

 15時41分に道の駅・一枚岩で小休止。駅舎の屋根はプラネタリウムか宇宙船のような不思議な形をしている。
道の駅・一枚岩
道の駅・一枚岩
道の駅・虫喰岩
道の駅・虫喰岩
 国道371号をさらに南下し和歌山県道38号から和歌山県道227号へ。15時41分に道の駅・虫喰岩へ到着。道路の反対側に国の天然記念物・高池の虫喰岩がある。道の駅の目の前だ。

 大きな岩に大小様々な形状をした穴が無数にあいている。確かに虫食い状態に見える。

 現地の説明パネルには「高さ20mもの岩壁一面に・・・」と書かれている。ところがウィキペディアには「この大岩は、全高約60メートルで・・・」と記載されている。この違いは何かな。これも「うーん、分からない」。

 駅舎へ。スタンプを押印。物産コーナーでぽんかんとレタスを購入。周辺を散策。
高池の虫喰岩
高池の虫喰岩
 16時4分に出発。太地くじら温泉・いなさの宿白鯨へ向かう。県道227号を東進し国道42号で太地町へ。和歌山県道240号へ。ナビは右折を案内。

 でも正面奥に陸揚げされた大きな船が見える。直進することに。そこは太地くじら浜公園で捕鯨船・第一京丸が展示されていた。全長69.15m。陸に揚がっていると大きく見えるね。くじらの博物館などもある。
捕鯨船・第一京丸
捕鯨船・第一京丸
野球記念館入口
野球記念館入口
 道路沿いに落合博満野球記念館の看板。ここから10分と書かれている。実にうまい宣伝看板だ。10分なら行ってみるかと思ってしまう。ドラファンならなおさらだ。

 監督時代の8年間はすべてAクラスで、リーグ優勝4回、日本一1回(2位からクライマックスシリーズを勝ち上がる)と輝かしい成績を挙げた。今と違ってあの頃は実にいい思いをさせてもらった。

 記念館があることは前々から知っていた。しかし場所がここだとは知らなかった。開館時間は17時まで。見学をするまでの時間はないが外観だけでも見てみよう。

 少し行くと目的地の太地くじら温泉・白鯨。前を通過。所どころに案内看板があるので迷うこともなく16時43分に到着した。看板に偽りなしの8分で着いた。

 記念館は熊野灘に向う下り坂の途中にある。駐車場はその手前。アズサをバックで止めようとしたら天井が植木の枝にあたってちょっとした擦り傷が付いてしまった。車高が高いための災難。まさか枝がはみ出ているとは気づかなかった。

 記念館入口の案内パネルの下に「落合博満滞在中」のプレートが掲げられている。記念館は元もと別荘として建てられた。時々は帰って来ているんだね。

 記念館を外から拝見しながら坂を下るとそこにも駐車場があった。その先は熊野灘。海が一望できる展望台になっている。右の方向に梶取埼(かんどりざき)灯台が見える。

 アズサに戻る道すがら記念館をじっくり見てみると窓越しに展示品の一部が見える。写真パネルとブロンズ像かな。滞在中なら入館してみたかった。直接に話ができる機会なんかめったにないからね。
落合博満野球記念館
落合博満野球記念館
梶取埼灯台
梶取埼灯台
窓越しの展示品
窓越しの展示品
 16時55分に出発。いなさの宿白鯨まで戻る。5分で到着。建屋は坂を上がったところにある。駐車場は満車。坂の下にも駐車場があったような気がしたので坂を下る。駐車場は未舗装の空き地の雰囲気。くるまが2台ほど停めてあった。

 ここにアズサを停めてトコトコと80mほど坂を上る。温泉博士を利用しての無料入浴。泉質は塩化物泉と書かれている。無色透明で塩味もなく特筆するものがない湯だった。露天風呂が無いのは残念だけれど、内湯の浴槽から熊野灘が見えて開放感はある。
太地くじら温泉・いなさの宿白鯨
太地くじら温泉
いなさの宿白鯨
道の駅・なち・右奥が那智駅
道の駅・なち
右奥が那智駅
 18時21分に出発。道の駅・なちへ向かう。国道42号に出てから北上。実はここにも2015年9月13日に那智勝浦新宮道路が開通していた。

 18時39分にAコープ・なち店に寄る。ちらし寿司とちくわを購入する。ここから4分、18時54分に道の駅・なちへ到着。JR紀勢本線(きのくに線)の那智駅に隣接。

 19時40分に車中夕食。スパ鍋にちらし寿司。スパ鍋については2012年「四国一周・時計回りのくるま旅」の2月11日で紹介しているので参照して下さい。
23時15分に就寝。
□2017.3.12(日)□  【日本神話のルーツ】
 6時30分に起床。天候は晴れ。炊飯をして車中朝食。昼食のおにぎりも用意する。昨夜は土曜日なのに私たち以外に1台も車中泊がいなかった。と思っていたら少し離れた駅の北側の駐車場に3台ほどが車中泊していた。

 8時を過ぎたころから自転車乗りが集まって来ている。ここを集合場所にして連れ立ってどこかに行くのだろう。10人くらいか。皆サイクルウェアをばっちり決めている。

私が仲間とツーリングを楽しんでいたころはポロシャツかTシャツにトレパンかジーンズで、暑ければバミューダパンツ。ヘルメットを着用している人はまれだった。
 9時20分に出発。道の駅・熊野・花の窟へ向かう。ここは2016年5月10日開駅。記念スタンプの押印収集が目的。

 今日は那智勝浦新宮道路を利用する。2008年に開通した区間でナビにもデータが入っていた。

 その前に給油。この辺りでは比較的安いGSを昨日見かけている。少し戻る方向。満タンで40リットルも入ってしまった。

 9時33分に那智勝浦ICに入る。新宮市街手前で一般道の国道42号に合流する。

 9時50分にイオン・新宮店。毎月10日に発売される温泉博士を購入。妻がカップ焼きそばUFOを見つけた。旅行中に食べるわけでもないのに「安い」とついでに購入。

 10時25分に道の駅・パーク七里御浜。ここは食品スパー・オークワ阿田和店と棟続きになっている。夕食用にハンバーグ弁当とポテサラを購入。

 10時52分に出発。14分で道の駅・熊野・花の窟へ到着。花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)に隣接していたお綱茶屋の機能と設備を拡充してできた道の駅。

 説明看板には花の窟神社は「日本書紀」に書かれている日本最古の神社であり「日本神話のルーツ」と記されている。

 これでは何のことかさっぱりなので調べてみた。ここには「いざなみのみこと・女神」が埋葬されている。「いざなみのみこと」は「いざなぎのみこと・男神」の妹であり妻。

 二神により日本の島々を生み出した。その後に神々を生み出すのだが「かぐつちのみこと・火の神」を生んだことで、陰部に火傷を負いそれがもとで亡くなってしまう。話はその後も続くのだが、ここではさわりだけ。

 さっそく参拝。高さ45mの巨岩がご神体。その麓にある大きな窪みが墓地とされている。ご神体の頂上から境内隅に建てられた柱まで綱が2本張られている。

 毎年2月と10月の2回行われるお綱かけ神事で張られたもの。神事で張られる綱は1本であるが自然に切れるまで残される。そのため今日のように綱が2本になることがある。

 これを縁起がよいとされているらしい。この時期にここを参拝して縁起の良いものを見られたことは運が良かった。社務所に寄り御朱印を頂く。駅舎でスタンプを押印。               
道の駅・熊野・花の窟
道の駅
熊野・花の窟
花の窟神社
花の窟神社
参籠殿
参籠殿
花の窟神社御神体
花の窟神社御神体
三流の幡
三流の幡
「いざなみのみこと」を祀る
「いざなみのみこと」を祀る
「かぐつちのみこと」を祀る
「かぐつちのみこと」を祀る
お綱かけ神事・説明看板
お綱かけ神事
説明看板
 11時47分に出発。道の駅・海山へ向かう。国道42号を北上。熊野大泊ICから熊野尾鷲道路に入る。鷲道市街手前で一般道の国道42号に合流する。

 思い出した。坂本ダムのダムカードを配布している北山川電力所・尾鷲駐在事務所が尾鷲市内にあることを。ただし平日のみの配布。でも誰か休日出勤していれば、ひょっとしてもらえるかも知れない。場所を調べてみると国道から少し入ったところ。駄目元で行ってみた。12時17分に到着。果たしてやっぱり駄目だった。駐車場に車は有ったけれど誰もいなかった。残念だけれどこれは仕方ないね。

 国道42号に戻り北上。12時25分に道の駅・海山へ到着。まずは車中昼食と昼寝を25分。

 駅舎へ。三重県道603号の道路状況を確認するため。この後、宮川ダムへ行こうと思っている。三重県道603号が利用できれば海山から36kmくらい。50分くらいで行けるかな。利用できなければ大回りしなければならず80kmくらいか。

 確認すると「たぶん通行止めですよ」とのこと。そして「通行できたとしても止めたほうが良いよ」とアドバイスされた。三重県道603号は険道なんだ。そのような気はしていた。特産品直売所でデコポンを購入。
 13時53分に出発。差し当たり道の駅・木つつ木館へ向かう。海山ICから紀勢自動車道に入る。自動車専用道路は快調そのもの。紀伊長島ICから先は有料区間。当然にここで降りて国道42号に入る。

 道の駅・紀伊長島マンボウの前を通過し北上する。14時42分に木つつ木館へ到着。この先で国道42号から離れ三重県道31号に入り宮川ダムへ向かう。その県道の道路状況を確認。普通に走行できるとのこと。
宮川ダム管理室
宮川ダム管理室
 14時53分に出発。県道31号はセンターラインのある道だった。県道の起点から入り終点で国道422号に合流する。合流点はY字路。Y字の下が県道で上の2本が国道。左へ行くと宮川ダム。右は蓮(はちす)ダム。蓮ダムは宮川ダムへ行った後に行こうと思っている

 国道422号を南下。大杉谷郵便局前を通過しT字路を直進して三重県道53号に入る。国道422号はそのT字路を左折。国道はその先5kmほどで行き止まりになる。つまり分断国道だ。

 県道に入ってすぐのところに食堂・花咲くところがある。こんな山奥に食堂?・・・。宮川ダムカレーの看板も出ている。近くの空き地には多くのくるまが停められている。何かあるのかな。

 そのまま通過し15時36分に宮川ダムに到着。道の駅・海山から都合1時間43分かかった。県道53号をそのまま南下すれば利用するのを止めた県道603号に接続する。

 ダム管理室でダムカードをもらう。堤高・堤頂長:88.5m・231mの重力式コンクリートダム。

 ダムカードに「H16年の台風21号の豪雨の際に計画洪水量を大幅に上回りナゴヤドーム20杯分の水を貯留した(一部文章省略)」と書かれている。

 比較対象として一般的に使われている東京ドームではなくナゴヤドームとしたところが嬉しいね。ナゴヤドームは東京ドームの1.37倍の容積がある。東京ドームと比較すれば27杯分と書けるので、貯留した量がもっと強調できたのに、さすが名古屋に近い三重県のダムだね。
宮川ダム
宮川ダム
宮川ダム
宮川ダム
宮川ダム・ミニ水族館
宮川ダム・ミニ水族館
 15時47分に出発。蓮ダムへ向かう。食堂・花咲くところまで戻ってくると空き地の駐車場に大きなクッションを持った男性が2人。

 気になっていたので車内から声を掛けると、近くにボルダリングができる場所があるので休日には人が集まってくると話してくれた。納得。

 国道422号をY字路まで戻るかと思ったらナビはその手前で左折を案内。センターラインのある道だったので案内に従った。ほんの少し近回りなのかな。再度国道422号に入り北上。

 今日は道の駅・飯高駅での車中泊を予定している。蓮ダムへはこの先で反対方向へ行かなければならない。ダムカードを配布してもらえないと、行くことが無駄になってしまう。

 電話して確認した。休日配布もしていて時間は17時15分までとのこと。少しくらいは遅れてもよさそうな雰囲気。でも何とか間に合いそうだ。国道422号から国道166号を経て景勝地・奥香肌峡(おくかはだきょう)へ向かう三重県道569号に入る。

 16時46分に蓮ダムへ到着。堤高・堤頂長:78m・280mの重力式コンクリートダム。ダム管理事務所でダムカードを配布してもらった。
蓮ダム
蓮ダム
蓮ダム・奥香肌湖にて
蓮ダム・奥香肌湖にて
蓮ダム
蓮ダム
道の駅・飯高駅
道の駅・飯高駅
 17時15分に出発。道の駅・飯高駅へ向かう。国道166号へ戻り東進。17時36分に到着した。

 まずは温泉へ。この道の駅は香肌峡温泉・いいたかの湯を併設している。そしてありがたいことに今月は温泉博士も利用できる。

 泉質は含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉と書かれている。いっぱい書かれていて良く分からないが、加温したヌル感のある炭酸泉と言ったところか。でも入浴したところではどれもあまり感じなかった。露天風呂もあり薬草湯など色々な種類の湯も楽しめる。

 アズサに戻り少し休憩。19時30分に車中夕食。食品スパー・オークワで買ったハンバーグ弁当、ポテサラに野菜サラダ。風呂上がりでビールがうまい。
23時15分に就寝。
モニュメント夜景
モニュメント夜景
□2017.3.13(月)□  【ニノッシーは期間限定】
 6時45分に起床。天候はくもり。今日は炊飯をしない。道の駅に併設する飯高茶屋で朝食の予定。

 7時30分から営業していてモーニングメニューを用意している。トーストモーニングと和風の朝定食がある。私は朝定食の納豆が駄目で、生卵もあまり得意ではない。必然的にトーストモーニング。妻も私に付き合ってトーストモーニング。厚切りトーストにゆで卵、生野菜とポテトのサラダ。ごく普通の内容だ。出発前に特産品販売所で食用の菜の花などを購入。

 自宅で用意してきた清水も底を突いて来た。道の駅のスタッフに湧き水など給水できる所はないか聞いてみた。少し離れているが弘法大師のお水があるとのこと。

 場所は「茶倉駅を過ぎて少し行くとコンビニがあるのでそこを左折。たぶん一つ目の信号。2〜3キロ行くと橋があるのでその手前を右折してすぐ」とこんな感じで教えてくれた。

 今日は伊勢神宮の外宮を参拝する予定。外宮へ向かう道からは少し外れてしまうが、お水をもらいに行くことにした。

  9時47分に出発。国道166号を東進。10時6分に道の駅・茶倉駅の前を通過。一つ目の信号にローソンがあったので左折。この道は国道368号     
モニュメント昼景
モニュメント昼景
トーストモーニング
トーストモーニング
飯高茶屋
飯高茶屋
ニノッシー
ニノッシー
 ここまでは順調だ。「2〜3キロ行くと橋」と言うのが曖昧だ。小川はいくつか横切っている。少し不安になったところで運よく男性3人ほどが路肩で仕事をしている。尋ねたらこの先の橋の手前を右折と教えてくれた。

 少し行くと道路脇に藁で作った大きなイノシシの像が置かれている。添えられた説明文によると、名前はニノッシー、長さ6.5m・高さ3.5m・胴回り8m・体重測定不能らしい。

 場所は飯南町下仁柿樋山口バス停横。国道368号を行けば嫌でも目に付く。展示期間は年末ごろまでと書かれている。つまり見られるのは期間限定。

 10時18分に弘法大師のお水に到着。水汲み場の様子が想像とかなり違っていた。「このお水って飲めるのかな」と思ってしまう。すぐ横に仁柿住民協議会の名前で「水汲みの注意事項」が掲げられていた。色々と注意が書かれていて最後に「マナーを守って水汲みをして下さい」とあった。

 それを見て沢山の人が汲みに来ているらしいことが分かり飲用可能と判断。2リットルのペットボトル6本を用意して汲み始める。後2泊の予定なので6本追加すれば事足りるだろう。

 汲んでいると犬を連れた女性が通りかかった。声を掛けて尋ねると「飲めますよ」との返事。そして暫くしたらミニバンが1台止まりポリタンクを持って男性が降りてきた。私たちの給水が終わったところで丁度よかったね。      
ニノッシーの説明文
ニノッシーの説明文
弘法大師のお水
弘法大師のお水
 10時35分に出発。伊勢神宮の外宮へ向かう。来た道を戻り10分で道の駅・茶倉駅。国道166号から少し坂を上がったところにある。ここでトイレ休憩。

 すぐに出発して国道166号から国道368号、国道42号と進み三重県道13号へ。

 11時40分に外宮の第三駐車場に到着。内宮の駐車場は1時間以降有料になるけれど外宮は2時間無料。ただし駐車券などは発行されないので・・・。

 内宮・外宮の両宮を参拝する際は外宮から参拝するのがしきたり。今回は外宮だけを参拝する。内宮はまた次の機会に。外宮の正宮は豊受大神宮で衣食住の守護神とされている。

 参道を行くと神宮奉納大相撲ののぼり旗が風になびいている。4月2日に春のお伊勢場所が開催されるとのこと。

 正宮は四重垣に囲まれている。一番外側の板垣の南御門から入り次の外玉垣の南御門の前が拝所。ここで参拝。当然に写真撮影は禁止。

 今日は昼食の用意がない。外宮からJR東海・参宮線の伊勢市駅までの伊勢外宮参道を「何を食べようか」と散策。2013年の遷宮前とは比べようがないほど道もきれいになり店舗も多く出店して様変わりをしている。

 迷いながら歩いていたが結局は前に入ったことのあるファミリーレストラン・和食さとで海鮮丼セットになってしまった。

 アズサに戻り昼寝を25分。暫くしたら雨が降り出した。駐車時間2時間をとっくに過ぎてしまった15時3分に出発。

 車中泊予定の松阪市営駐車場へ向かう。三重県道37号を北上。宮川を渡ったすぐのところのGSで給油。
神宮奉納大相撲・のぼり旗
神宮奉納大相撲
のぼり旗
伊勢神宮・外宮・拝所
伊勢神宮・外宮
拝所
参宮線・伊勢市駅
参宮線・伊勢市駅
海鮮丼セット
海鮮丼セット
イオン・松坂店
イオン・松坂店
15時27分にビッグ・玉城店。弁当と総菜を購入。併設するダイソーできんかん湯を見つけこれも購入。

 16時40分にイオン・松坂店。少し行き過ぎてしまうが時間調整で立ち寄る。店内をぶらぶらするだけのつもりだったけれど見れば「これいいね」となりカットソーと帽子を購入してしまった。

 17時35分に出発。10分で松阪市営駐車場に到着。松阪城跡(松阪公園)の中にあり、すぐ前が松坂公園グラウンド。道路を隔てた反対側は松阪市民病院。市民病院の駐車場を兼ねている無料駐車場だ。松坂市のHPによると観光利用も可能になっている。

 紀伊半島へ来た時には、ちょくちょく利用する。今回で5度目の車中泊。

 19時30分に車中夕食。ビッグ・玉城店で買ってきたオムライス弁当、餃子に野菜サラダ。

 雨は降ったり止んだりを繰り返していたが少し強くなったようだ。今日は耳栓が必要だ。
22時55分に就寝。      
松坂市営駐車場
松阪市営駐車場
松坂市民病院
松阪市民病院
□2017.3.14(火)□  【写真だけじゃ儲からん】
 6時45分に起床。雨は上がり曇り空。炊飯をして車中朝食。昼食のおにぎりも用意する。

 9時18分に出発。君ヶ野ダムへ向かう。三重県道24号から県道580号、県道15号、県道29号と走行し10時に到着した。

 堤高・堤頂長:73m・323mの重力式コンクリートダム。ダム管理室でダムカードをもらう。

 天端を渡った先の小高い山の中腹にレークサイド君ヶ野が見える。そこからならダム全景がよく見えるだろうと思い行ってみることに。3分で到着。

 市営の宿泊施設でレストランも併設している。男性スタッフが1人いたけれどオフシーズンなのか営業している様子はなかった。

 ここに映画のポスターと撮影風景のスナップ写真が掲げられていた。映画は「WOOD JOB・神去なあなあ日常(かむさりなあなあにちじょう)」。

 この映画を全く知らなかったので調べてみた。三浦しをんの同名小説が原作でこの美杉地区を中心にオールロケで撮られ2014年5月に公開。興行収入1億700万円あまり。これは多いのか少ないのか、収支の状態はどうなんだろう。

 他に見るものもないので外へ。期待した景色は立木の枝が邪魔をして見えにくい。         
君ケ野ダム
君ヶ野ダム
君ケ野湖
君ヶ野湖
作業ボートを降ろす
作業ボートを降ろす
レークサイド君ケ野
レークサイド君ヶ野
レークサイド君ケ野
レークサイド君ヶ野
映画のポスター
映画のポスター
君ケ野ダム全景
君ヶ野ダム全景
  10時37分に出発。道の駅・関宿へ向かう。ここには東海道五十三次の47番目の宿場町があった。その面影を残す地区が現存していて、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。長すぎるので略して重伝建地区。ここを観光予定。

 三重県道15号から国道23号中勢バイパスへ。11時20分に建設中のサオリーナの前を通過。サオリーナとは三重県出身のレスリング選手・吉田沙保里さんに因んでつけられた屋内総合スポーツ施設。これを書いている少し前の10月1日にオープンした。
道の駅・関宿
道の駅・関宿
 中勢バイパスから県道10号に入り11時52分に道の駅・関宿へ到着。まずは腹ごしらえ。車中昼食と昼寝を25分。

 道の駅で重伝建地区の行き方を確認して13時33分に出発。4分で関宿・観光駐車場へ到着。無料で利用できる。トイレハウスもあり、おまけに足湯・小萬の湯まで併設されている。

 ここから重伝建地区の旧東海道まで徒歩4分くらいか。昔の面影をもっとも残す「中町の町並み」に入るも観光客の姿はなかった。

 中町の西側には「新所の町並み」を抜け西追分へ、東側には「木崎の町並み」を抜け東追分となる。この東西の追分の約1.8kmの間が関宿。西追分をまっすぐ行けば東海道(京都方面)、左に行けば大和伊賀街道。東追分をまっすぐ行けば東海道(尾張から江戸方面)、右に行けば伊勢別街道。

 中町の中心付近に眺関亭がある。2階に上がることができ町並みを俯瞰できる。左は京都、右は江戸と思いながら見ていると、ふり分け荷物にすげ笠姿の旅人が現れてきそう。

 眺関亭の奥には小公園・百六里庭がある。これは近年にできたもので江戸まで百六里余りと言うことでつけられた。

 江戸の方向へ少し行くと桶の製造販売と修理のお店・桶重がある。全面ガラス戸なので街道から中がよく見える。ご主人が一人座って手仕事をしている。壁一面に整理よく並べられた木工手道具の数々に魅せられて「見せてください」と中に入った。

 すべて受注生産のため作り置きで販売しているものは何もない。仕事に集中する姿に声も掛けづらく黙って見させてもらっていた。

 暫くすると二人連れの若い男性客が入って来た。「あれ?」。何か違和感がある。一人の右手にアメリカンクラッカー。2本の紐の先に数センチのプラスチックの玉が付いていて、その玉をぶつけ合うことで音を出す玩具。時折りカチカチと鳴らしながら周りを眺めている。

 ご主人が音のする方にチラッと顔を向けた。明らかに渋面。その顔に気付いたのかどうかは分からないが、二人連れは何も言わずに店の外へ出て行った。

 ご主人の集中が緩んだようなので声を掛けた。「写真を撮っていいですか」と言いながらシャッターを切った。OKが出るものと思っていたが違った。「何も買わんで写真だけじゃ儲からん」と一言。言われてみればその通りだね。

 カチカチ音でイラっとしたすぐ後でタイミングが悪かったかな。でも「撮るな」とは言われなかった。写真はその1枚だけにして、「ありがとうございました」と声を掛け外に出た。
関宿・観光駐車場
関宿・観光駐車場
足湯・小萬の湯
足湯・小萬の湯
関宿・重伝建地区
関宿・重伝建地区
眺関亭より・京都方向
眺関亭より
京都方向
眺関亭より・江戸方向
眺関亭より
江戸方向
旅人と宿役人?
旅人と宿役人?
小公園・百六里庭
小公園・百六里庭
桶重
桶重
 
 あちこちと宿内を散策。新所の町並み付近まで戻って来たら関宿名物の志ら玉のお店を見つけた。製造販売の前田屋製菓。単品販売もしているので2個購入した。

 店を出ると遠くから太鼓と笛の音が流れてくる。その音に誘われて行ってみると、街道脇に見慣れない荷車が置かれている。

 御幣が飾られた荷車には宮太鼓、締太鼓、神楽鈴などが縛り付けられている。

 少し離れたところからまたあの音が聞こえ始めた。民家の玄関前で紋付袴姿の神楽師が獅子舞を演じている。獅子頭、篠笛、締太鼓の3人。締め太鼓は女性だ。

 そしてもう一人。私たちと同じように少し離れて見学している男性。その人がいかにも嬉しそうに話してくれた。

 これは伊勢大神楽で桑名を中心にして各地を巡っている。毎年この時期に関宿にやって来る。話してくれた人は、この伊勢大神楽が大好きで時折り行動を共にしていると言っていた。

 少し付いて回ることに。次の門付け(かどづけ)はお店・トモ化粧品店。路地の奥から別の神楽師3人が合流して6人になった。二頭獅子舞になり華やかさが増す。商売をしているところはご祝儀が良いのだろうね。

 もう一回、民家での獅子舞を見てからアズサに戻る伊勢大神楽に遭遇して見られたことは運が良かった。

 花の窟神社でも2本の綱を見ることができた。今回は中々にツキの良いくるま旅だ。車内でおやつタイム。名物の志ら玉を食べながら休憩。
高札場
高札場
関宿名物・志ら玉
関宿名物・志ら玉
伊勢大神楽
伊勢大神楽
伊勢大神楽
伊勢大神楽
希望荘・山上館
希望荘・山上館
 15時6分に出発。湯の山温泉・希望荘へ向かう。国道1号から国道306号、国道477号へ。

 15時57分に到着。温泉博士を利用しての無料入浴。駐車場の前にある山上館からケーブルカーで本館に下りる。乗車時間は2分くらい。

 泉質は含弱放射能・ナトリウム・炭酸水素塩温泉。わずかに黄緑かかった湯でヌル感も少し有るような気がする。

 露天風呂からは四日市方面の街並みとその先に伊勢湾を望むことができる。天気が好ければ。ゆったり、のんびりと入浴。山上館に戻り売店で土産用に饅頭を購入。

 17時34分に出発。
今日は湾岸長島PAでの車中泊を予定している。
ケーブルカー・本館から
ケーブルカー・本館から
 湾岸長島PAから自宅までは1時間程度。そのまま高速道路を利用すれば30分かからないで到着できる。でも夕方に帰宅するよりは、どこかで車中泊して日の有る内に帰宅したほうが気分も体も楽なのだ。

 国道477号を戻る。出発して25分で東名阪自動車道の四日市IC。ここから高速に入れば湾岸長島PAに早く到着できるが、まだ時間が早いのでここ国道1号へ出て、その先国道23号へ。

 18時46分に桑名ICから伊勢湾岸自動車道へ入り、4分で湾岸長島PAへ到着した。19時40分に車中夕食。この旅で2度目のおでんと菜の花のお浸し。
23時10分に就寝。
 
□2017.3.15(水)□  【無事終了】
 6時45分に起床。天候はくもり。今日は炊飯をしないので朝食はレンジでチンしたパックご飯にみそ汁と野菜サラダ。

 8時55分に出発。湾岸長島PAと一体となった湾岸長島ICから一般道へ降りる。通行料金はETC160円。国道23号で名古屋市の南を抜けて知多半島へ。

 自宅近くのいつものGSに寄りガソリンを満タン。このくるま旅全体の燃費を計算したらリッター7.2km。思っていたより少し悪いかな。スーパーで食材を購入。

 10時42分に自宅に到着。荷物を降ろし、今回のくるま旅を無事終了した。

 
 
 
 
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